便秘は、”便が出なくてつらい”だけの症状ではありません。
便秘になると、体臭や口臭など体から出るニオイさえも強くさせてしまいます。
便秘も1週間以上続くと、体内に留まっている便の腐敗が進むため、ニオイの強い有害なガスを発生させます。
肌荒れの章でも書いたように、有害ガスは腸壁から血液に取り込まれ、全身を巡ります。
当然、その有害ガスは皮膚からも放出される原因となりますし、肺に取り込まれたガスは口臭の原因となります。
便秘からくる体臭・口臭というのは、単なるその人特有の体臭とは違います。
汗と雑菌が混ざったニオイとも違いますし、加齢臭のノネナールのニオイでもありません。
もちろん、ワキガや耳の後ろのニオイとも違います。
腸内の悪玉菌が出すガスをわかりやすく言えば、
おならのニオイです。
普段よく食べているものにより、人それぞれ微妙に違いますが、悪玉菌が腸内でにぎわっている不健康な人ほど、おならのニオイはキツイです。
このおならのニオイが体中の毛穴から出て、あなたの周囲にじわ~っと漂うわけです。
自分でも”ちょっと便秘がひどいな”と思う時、鼻が利く人などは自分の体臭が変わった事を察知できます。
体から”おならのニオイ”がするからです。
口臭も同じく、おならのニオイ成分が口の中の雑菌などと混ざって発生します。
もしかしたらあなたもこんな経験があるかもしれませんが、口臭がウ○チのニオイがする人に会ったことありませんか?
私は過去、数回そういった人に会ったことがあるのですが、通常の口臭と違うため、なんだか妙な感じがしたのを覚えています。
だって、口からウ○チのニオイがするんですからね。
通常では考えられない事態ですが、便秘がひどくなるとこのような事が起きるわけです。
おならなどの、いわゆる”クサい”と思えるガスは、腸内にいる「悪玉菌(ウェルシュ菌、大腸菌など)」が出しています。
便秘によって体臭がしてくるのは、便秘が長引いたために悪玉菌が善玉菌の数倍に増えてしまい、腸内で有害なガスを出し続けた結果です。
便秘による”おならのニオイ”の体臭や口臭を防ぐためには、悪玉菌を減らし、善玉菌を増やす事を一番に考えなければなりません。
善玉菌が増えることで悪玉菌が徐々に減り、腸内環境が理想に近づけば、便秘の症状も徐々に和らいできます。
善玉菌が悪玉菌の数を大幅に凌駕すれば、腸は正常な動きができる準備が整ったわけですから、あとはあなたの便秘のタイプに応じて、対処していけばいいだけです。
そしてぜひ、生活習慣を見直しましょう。
食べものの好き嫌いを無くすことで、様々な栄養素が摂取しやすくなるため、便秘にもなりにくい体質を作る事ができます。